今回は南米のペルーからです。
南米ペルーのクスコから車で1時間半の所にあるマラス村
そこにはこんな景色が広がっています。
渓谷に沿って広がる白い物体。雪か氷の世界を思わせる白さ。何だと思いますか?
この白い物体の正体はマラス塩田(Salineras de Maras)といって塩の棚田なのです。
標高3000メートルもある海から遠く離れた山中に「塩」とはどういうことなのでしょうか?
現在のアンデス山脈が形成された当時、大きな地殻変動で太古の海水が地中に閉じ込められ、数億から数千という長い年月をかけて岩塩が結晶化したそうです。岩塩は、少しずつ地下水に溶かされて地上に湧き出します。その塩水を棚田に引き込み、天日乾燥して塩を採取しているそうです。
「水路を伝って流れ出る塩水が各棚田へ注がれていく」
「塩田に溜まった水が天日に干されると、塩が表面に現れる」
「仕事を終え帰宅する村人」
マラス塩田では、インカの時代から変わらぬ方法で自然塩を収穫しています。この良質な塩は、代々インカの皇帝へ献上されていたことから「インカの白金」と称されるそうです。
ここで採取されえる天日塩は、ミネラル分を多く含むため深くまろやかな味がしますよ。