ヒマラヤの南に位置する、自然豊かな国・ブータン。独特の文化が色濃く残り、人々の外見は日本人に非常によく似ています。国民が幸せと感じる価値基準「GNH=国民総幸福」という独自の指標を取り入れていたため、”世界一幸せな国”と呼ばれていました。
ブータンは1974年に初めて外国人観光客の入国を認めました。1999年に初めてテレビを、2008年に初めて民主主義を導入しました。「情報鎖国」が解かれた現在では、幸福度ランキングに登場することは無くなりました。情報が流入し、他国と比較できるようになったことで、幸福度が下がったのではないかと言われています。
しかし変わるものもあれば、変わらないものもあります。ブータンで変わっていないものの1つに「信仰」があります。ブータンはチベット仏教が国教である世界で唯一の国です。ヒンドゥー教徒やキリスト教徒もいますが、大半がチベット仏教です。常に”祈り”が生活の中にあり、生きとし生けるものすべてに対して祈ります。この”祈る”という行為を通じて、すべてのものに感謝することで、満ち足りた生活を送っていると言えるのではないでしょうか。